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祖父が亡くなってすぐの頃、実家でなんとなーく気乗りのしない片付けをしていて、
ふと、祖父がいつも座っていた席に座ってみたんですね。
そしたら、右手になんか、めちゃめちゃ黄色い本がある!
そう、この本。背表紙以外の側面が全部黄色いの!
(今カバー外して見たら、背表紙も黄色かった)
文教堂のさりげないブックカバーでも隠しきれないこの「変」さ。
写真じゃ伝わんないかなぁ・・・
でも、表紙を見たら伝わるかな?
私的には「なんじゃこりゃ?」だった感じだったわけですよ。
93を過ぎている人の手元にある本か、これ? なんだなんだ? てね。
目次を開いたらそこには、
「婚活」だの「牛乳」だの「きゃりーぱみゅぱみゅ」だの
「パンダ」だの「パンツ」だの「エロ本」だの
「殿堂入りの光と影」だの「3種類系の妄想」だの
まったく、何についての本だかわからんよ!
パラパラっとめくってみると、どうやら1テーマ1見開きで書かれたエッセイ的なモノらしい。
例えば、「豆腐」の一行目。
食うことも噛むことも面倒くさくなり、豆腐に行きついた訳だな。なんだそりゃ?
と思って、ついつい中を読み進めちゃう。すると、古田新太氏の無性にリズムのいい文章によって、気がつくとクスッとか笑いながら1ページ読み終わってる。
河原雅彦氏はエロネタ下ネタ多めで攻めてくるけど、それがまた面白い。
最近のトイレはどうかと思うほど進化し過ぎてて、さすがのウォシュレット世代でも「それ、いる?」と思わずトイレに問いただしたくなる機能が満載だと思いません? (中略) 便座がゆーっくり開く件にしても、律儀にふたが開き切るまでじっと待ってると、「何この時間……?」て急な虚無感に襲われるし、(後略)わかる! すごいわかるよ! 勝手に水流してくれるのとか、タイミング微妙なやつほんとイラっとするよ!
あと、トイレ介助している時とか、あれ止めるボタン欲しいよ!
・・・というように、激しく同意できたり、クスッと笑えたりする。
本によると、もともとは週刊朝日に2年にわたって連載されていたコラムをまとめたものだそうで。
古田 連載してた『週刊朝日』はおじさん雑誌だから、こういう、おじさんにしか伝わらない話もできるからね。 (「「まえがき」ってたいていはつまらないでしょ……。だから「対談」やっちゃいます!」 より)と、居酒屋でオヤジ同士がくだらない話する雰囲気で書かれている訳ですが、
どうしてどうして、30代女子の私もツボ入って読んでおりますよ!
古田 完全に女子目線はないですけど、「ばかだなぁ」なんて思いながら読んで欲しいです。 (「「あとがき」もたいていはつまらないでしょ……。だからまたまた「対談」やっちゃいます!」 より)そんなことないですよ〜!
て、思ったけど、これはあれか。私が30代女子♪ なんて可愛いもんじゃなくて、中身がおっさんってことか。
それでもいい。
疲れた時やなんとなくテンションが低い時、1つ2つ読むのにとても良い本です。
オススメします。